「みやぎ農業見聞のつどい・秋」を開催しました


 

見つけよう・自分の農業!新規就農目指し22名が農家訪問

 

 

 去る、平成25年10月26日(土)、当公社主催(宮城県、県農業会議共催)による「みやぎ農業見聞のつどい・秋」を開催し、新規就農を希望する22名が参加。先輩農業者のほ場を訪れ、個々の農業経営方針や栽培技術や販売方法等を学びました。

 

今回は、平成22年から新規参入で有機農業に取り組む「栗原市金成の永田ユキオ氏」一家と登米市米山でトマトのロックウール栽培に取り組む「久保寛達氏」そして、県内農業生産法人の先駆けとして活躍している「()伊豆沼農産」の3ヶ所を訪問しました。

台風27号が北上し開催が危ぶまれましたが、視察園の協力のもと予定通り開催することができました。

 

○風評被害に負けない!有機栽培に取り組む~栗原市金成 永田ユキオ氏

 永田氏は、就農直後に東日本大震災に見まわれ、福島原発事故の影響で契約の宅配先150戸からキャンセルがあり、販売できなくなりました。現在は、みやぎ生協やイオンスーパーセンターなどでの有機野菜コーナーを中心に販売を展開しています。

 栽培においては、「ヨーグルト農法」などで注目された化学肥料を使わない土づくりやコンパニオンプランツ(共栄作物)を利用した無農薬栽培など、参加者の熱心な質問に解りやすくお答えしていました。

 また、ブラジル出身の日系二世の永田さんは、妻の聖子さんの実家のある栗原市で就農するにあたり、非農家出身の奥様と一緒に地域の人とのつきあいも大切にし、現在は、農地を拡大し水稲も3.5haほど行っています。

 

 永田ユキオ氏 経営概要

 
 


○「農業」を「食業」にそして「農村産業」へ展開~()伊豆沼農産

県内の農業法人の先駆け的存在の()伊豆沼農産は、養豚経営からハム等の加工・レストランくんぺるの運営など、いち早く農業の6次化に取り組んできました。

当日は、企画室長を務めるの佐藤常務から会社の方針や今後の計画の他、常務自身も東京で会社員をしていましたが、Uターンで、伊豆沼農産に就職し、5年で常務に起用していただいた経験もお話しいただいた。伊豆沼農産では、平成27年に、さらに体験ファーム(3.2ha)の開園を計画中で、さらに雇用拡大を行う予定です。

 

伊豆沼農産 経営概要

 
 

 

○夢は、研修生と共に“登米トマト”ブランドを確立。~登米市米山 久保寛達氏

久保さん自身も、新規参入で農業を開始。遊休施設や機械の利用やハウス修理など、できるだけ自分で行える技量を持って、低コスト化を図る努力が必要。販売に重点をおいた栽培管理を心がけ、春先の購買力の高い時期に、いかに、出荷を合わせるかなど、経営面からのポイントをお話しいただいた。参加者は、農業も会社と同じ。資金繰りや先読みの栽培管理など、経営者としての判断力の重要さを実感じていました。

 
 

 久保寛達氏 経営概要

 
 

 参加者の皆さんは、それぞれ異なる経営方針に触れ、販売先によって、栽培品目や品種の選定、管理方法などに大きく異なることから、自分の経営スタイルを明確にすることが必要であると、感じられたようでした。

「見聞のつどい」が自分の経営計画のヒントになり、就農への道の一助となることを願っています。

 

 来年度も、「みやぎ見聞のつどい」を開催する予定です。みやぎで新規就農を目指す皆様のご参加をお待ちしています。

 
 

 みやぎ農業見聞のつどい・秋 アンケート結果

 
 

担い手育成班 :岩渕

TEL:022-275-9192

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