「みやぎ農業見聞のつどい・夏」を開催しました

 

~新規就農希望者6名が、農業法人・先輩農業者を訪問!

 去る、6月28日(土)、当公社と宮城県、県農業会議の共催による「みやぎ農業見聞のつどい・夏」を開催しました。

新規就農を希望する6名が参加し、2つの農業法人と先輩農業者のほ場を訪れ、熱心に視察研修や意見交換を行いました。

 視察先では、個々の農業経営方針や栽培技術、販売方法等専門的なお話しから、就農に至るまでの経験談をもとに、今後の営農開始に向けたアドバイスを受けました。

 
 開催状況の一部を紹介しますので、是非、あなたの就農計画や農業スタイル検討の参考にして下さい。
      
    
◎視察園1 登米市 (有)板倉農産 視察園概要は → こちら
登米市板倉農産

【質疑応答から】
・父が就農に反対だったため、就農当時は、仲間と作業受託組合を結成しスタート。
・平成5年に、借地3haで米の有機栽培による直接販売に取り組む。
 現在は、2500件の顧客との受注生産に取組んでいる。
 籾貯蔵し毎月必要なだけ精米し発送する。
・有機栽培は、積年良土が基本。種籾から厳選し、強い稲を作ること。
 皮肉にも有機栽培をスタートした年に、百年に1度の大冷害を体験。
 いもち病の大発生。原点からの再出発となった。物質循環農法。
 目指すは藻類や微生物だけでなく、昆虫、魚類から鳥類まで含めた生物層が豊かな水田。
・直売で一番大変なのは、クレーム対応。
 返金はしないで全量交換で対応(直接届ける)。
 クレームは、消費者の不満の一角。全国には、おいしい米はたくさんある。
 自分たちが気づかない問題点を教えてくれるもの。
 また、生産の現場をありのままで紹介し、知ってもらうことが信頼につながっている。
     

◎視察園2 涌谷町 (株)黒澤 視察園概要は → こちら
涌谷町 (株)黒澤

【質疑応答から】
・独立就農の場合一人でできる経営規模は、800坪程度か。
 1棟75坪のパイプハウス10棟位になる。小ねぎ専作年3~4回転。
 1棟約1tの収量。100万円の販売目安。
 経費は約50%位となる。
 部会で離農者の空きハウス利用で新規就農者の掘り起こしを行っている。
・息子2人が参画し、平成24年に法人化を行った。
 現在従業員数14名。求人募集中。
○下葉処理の共同機械室での調整作業見学とハウスでの土壌消毒状況や生育状況を視察した。
     

◎視察園3 東松島市 遠藤淳一氏 視察園概要は → こちら
東松島市 遠藤氏

【質疑応答から】
・露地栽培を選んだのは、初期投資が少なくてすむから。
 自己資金300万円に就農支援資金180万円を借りて開始。
 軽トラを買ったが、ほぼ1年目でなくなった。
・就農して8年目。JAの各部会に所属し、市場出荷。
 品質面では、出荷調整についても、家族に任せきりにしないで、チェックするようにし品質へのこだわりをもっている。
 反面、ほ場が分散しており労力不足で、規模拡大に限界。
・法人就農では、稲作だったため、野菜の技術は、1年だけ。
 一年の研修では、基本的な事だけで、農家が個別にもっている、作業のコツのようなものまで気づく事ができなかった。
・販売額は、現在、500万円。所得は、約300万円。
 今後は、一部、仙台白菜の契約栽培のように安定した品目や販売を増やしていきたい。

 参加者の皆さんのアンケートからは、先輩農業者の皆さんから率直な経営の話を聞き、大いに刺激を受けたようでした。今回の「つどい」が自分の経営計画のヒントになり、就農への道の一助となることを願っています。

  

10月下旬頃に、再度「みやぎ見聞のつどい・秋」を開催する予定です。新規就農希望者の皆様のご参加をお待ちしています。

 平成26年度「みやぎ農業見聞のつどい・夏」開催報告は → こちら

  

お問い合わせ先

担い手育成班 :岩渕
 TEL:022-275-9192

      

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